毎日新聞報道、高校生が「死刑制度廃止、終身刑制度を導入すべき」と主張
金城学院高校(名古屋市東区)で12日、生徒たちが「いじめ問題」や「死刑制度」などについて研究した結果を他の生徒たちの前で発表した。,,,「日 本に死刑制度は必要か」では、多くの国々が死刑を廃止しており死刑は犯罪の予防にならないと主張。「死刑制度はあって当たり前だと思っていたが、深く追究 して廃止すべきだと考えた。遺族の悲しみは計り知れないもので、犯人に命の重さについて深く考える時間を持たせる意味で、終身刑を採用すべきだ」との結論 を発表した。
高校生の意見として新聞が取り上げているが、果たしてそれがいいだろうか?古い記事だが次のような専門家の研究結果も合った。古くて英文の元記事が探せないので 日本の抜粋記事より
イギリスを筆頭にヨーロッパのほとんどは廃止しており、ロシアやオーストラリアなど、死刑廃止論者たちの声は確実に世界に広がりつつある。その裏で、実際に殺人者を死刑にすることは、殺人を減らす働きがあるのかどうかという研究もなされていた。そしてその答えは「YES」と出たそうだ。一人の殺人者を死刑にすることによって、3~18人の命を助けることができたかもしれないという結果が出ている。当然この結果に反論者たちは少なからずショックを受け、データそのものに懐疑的ではある。
しかしながら、おもしろいのは、このデータを出した教授も死刑反論者だったようで、彼のセリフが非常に印象的であった。「死刑にはそりゃ反対さ。だが結果は、死刑が殺人を予防すると出ている。これをどうしたらいいのかね?隠すのかね?」
今までに出た結果として以下の例がある。
・一つの死刑に対し、平均18の殺人を妨げる効果があがる(全国を対象にしたエモリー大学の教授による2003年の研究)
・イリノイ州での2000年の死刑一時廃止により、4年で150の殺人を誘発したとヒューストン大学の教授が2006年発表
・死刑を早期に執行することは、殺人を減少させる効果を強固なものにする。2.75年早めることによって、殺人を一つ防ぐことができる。(2004年のエモリー大学の教授の研究による)
2005年には米国では16,692もの過失でない殺人事件があり、そのうち死刑執行さ れたのは60件だそうだ。人命を尊重するという道徳的な理由で死刑を反論する人が多いが、この研究結果が正しいということになれば、この道徳そのものが揺 り動かされてくるのではないだろうか。犯罪からその国が見えてくるという視点でメキシコの犯罪など追っているが、死刑廃止国メキシコではあまりの凶悪犯罪多発に死刑復活の声が多い。犯罪の低年齢化が進む英国にも復活の声がある。関連ブログ:凶悪犯罪増加 死刑復活望む英国