泥沼のアフガニスタン タリバン、北部で攻撃に出る KUNAR

_44829687_afghan_wanat226x170 アフガニスタンに展開する北大西洋条約機構(NATO)主導の国際治安支援部隊(ISAF)は13日、パキスタン国境に近いアフガン東部クナール県の前線 基地で同日、イスラム武装勢力、約100名以上との間で戦闘があり、ISAF所属兵9人(8人が米兵)が死亡、アフガン国軍兵4人を含む19人が負傷した と発表した。攻撃の動画http://www.liveleak.com/e/cc4_1206530310

調べると上の動画と同じベースキャンプ(Afghanistan, Kunar & Pech Valley)と思われる。動画は今年春に攻撃を受けた時のもの。7月13日早朝4時半の攻撃では、ここ数年来でひとつの戦闘としては最多のアメリカ兵の 死傷者を出す結果になった。場所はパキスタン国境のすぐそばで、アフガニスタンの首都カブールにも近いアフガニスタン北東部。今まで南西部だけで有利だと 思われていたタリバンが北部で大規模攻撃をした事で特記すべきニュースだ。タリバンは隣接の部落を占拠し、そこから攻撃をしかけ、一時は基地内まで進入し た。他の地域でも戦闘が頻発している。 

タリバンは空爆で相当な被害を受けているが一向に勢いが止まらない。人員の補充はどう なっているのかと調べると興味深いタリバン筋のコメントが目に付いた。米軍の空爆では山間部の部族に多くの死者が出ている。かなりな一般人も巻き込まれて 死んでいる。その恨みでタリバンに参加する者が後を絶たないという。これではベトナム戦争と同じ状況だ。米国はタリバンだけでなく、山岳部族すべてを敵に 回してしまった。過去にはアフガニスタン全部がタリバンに制圧、占領されたことがある。どうも今年がその始まりのように思う。隣国イランがタリバンの訓 練、武器供与をしているのは歴然とした事実。そのイランが最近はかなり好戦的に米国を威嚇している。この辺からもタリバンの作戦に大きな転機があったよう に思う。そして、ここでもタリバンの多くの武器は最新の中国製であることが確認されている。この中国製武器は過去にはパキスタン経由、最近はイラン経由が多いと言われている。 イランもパキスタンもどちらも反米的な路線をとっている国である。タリバンが中国製武器を使用していてもタリバンは反中国と言うことも覚えておく必要があ る。メンバーの中に中国領新疆ウィグル地区からのイスラム教徒がいるからだ。過去にはパキスタンで働く中国人が彼らに暗殺された。もちろんウィグル地区で の中国人が行っている弾圧への報復からだ。どこの国も、国連で拒否権を持つ中国が、国連決議を無視して武器を送ってくれるのはありがたいと思っている。い ざとなれば拒否権で自分の国を守ってくれるからだ。こんな複雑なところへ日本はウッカリ支援部隊など送らないほうがいい。少なくても自衛隊の派遣はするべ きではないだろう。日本政府の言う非戦闘地域などアフガンには無く、現在も難民支援のために働くペシャワール会などの非政府組織の日本人スタッフを危険に さらすだけだ。 関連ブログ:アフガン、パキスタン、インド TTP



nappi11 at 20:16│Comments(0)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

トラックバックURL

コメントする

名前
メール
URL
絵文字