米国発のガス革命が世界の資源地図を塗り替えようとしている。全米で「シェールガス(shale gas)」という新型の天然ガスが大増産され、その余波が世界中に及んでいるのだ。日本の総合商社もこの地殻変動に商機を見出し、参戦を始めた。2010年、国際エネルギー機関(IEA)は、非在来型 ガス(シェールガス)の埋蔵量を、在来型(天然ガス)の5倍に達する921兆立方メートルと分析している。
シェールガスとは、堆積(たいせき)岩の頁岩(けつがん=シェール)の中にある天然ガスで、泥土が堆積して固まった岩の層に閉じ込められている。米国では膨大な量が埋蔵されていたが採掘が難しく、放置されていたが「硬い地層からガスを取り出す技術が確立されたことで、数年前から開発が一気に進んだ」。従来の天然ガス開発は、地層の間に閉じこめられたガス層に垂直にパイプを差し込み「ストローでガスを吸い上げる」方式だ。
シェールガスは、垂直に掘った 後、ガスを含有する頁岩層に水平にパイプを入れ込み、超高圧(500~100気圧)の水(特殊な薬品含む化学剤)を注入(hydraulic fracturing )して割れ目を作りガスを集める。さらに精密地震探査技術の進歩で、地下の亀裂の状況把握が正確になり低コスト開発につながっている。掘削には、化学剤を使用する必要があり、この化学剤の管理を誤れば、地下水を汚染する可能性がある。既に、米ニューヨーク州などで反対運動が起きており、専門家は、すでに確認されている地震の発生や環境破壊、地下水を含む環境汚染などが開発を妨げる可能性があると指摘する。
長期契約で欧州にガスを輸出していたロシアの独占天然ガス企業ガスプロムは昨年、西欧向け輸出が3割減少する羽目になった。昨年に巨大なLNG基地を完成させ、今年中には世界最大のLNG輸出国となるカタールでは、当て込んでいた米国需要が吹き飛んだ。「最大で(300年分の国内消費量に当たる)3兆立方メートルの資源量がある。ガス輸入国から輸出国に転換する可能性がでてきた」と欧州で最も有望視されるポーランドをはじめ、新型ガスを求め、世界各地で「ドリルラッシュ探鉱作業」が始まった。特にロシアからのパイプラインに依存してきた英独仏をはじめ欧州各国は、ガスプロムの呪縛から逃れようとわれ先にとシェールガス探査に着手している。
日本では昨年末に住友商事が米国でシェールガス開発に日本企業として初めて参画することを明らかにした。他の総合商社も参入の機会をうかがっており、三菱商事は韓国ガス公社と組んで、シェールガスの開発を狙う。
三菱商事は2010年8月24日、カナダのエネルギー大手ペン・ウェスト・エナジー・トラスト(PWE)と共に、燃焼時の二酸化炭素(CO2)排出量が少ないシェールガ スを中心とした天然ガス開発プロジェクトに参画すると発表した。三菱商事は今後15年間で約3千億円程度を拠出する見通し。
同プロジェクトでは、カナダのブリティッシュ・コロンビア州コルドバ堆積盆地にPWEが所有するシェールガス資産や天然ガス資産、ガス処理・輸送設備を三菱商事とPWEが50%ずつ取得。合弁事業を通じて開発・生産に当たる。対象鉱区に眠るシェールガス資産は推定で約5-8兆立方フィート(液化天然ガス換算で約1-1.6億トン)。日本の年間天然ガス輸入量(2008年度で約6,800万トン)を大きく上回る埋蔵量が見込まれる。 現在は日量約0.3億立方フィートの生産量だが、今後は2014年に日量約5億立方フィートに引き上げる計画である。
15年間かけて、累計数百本から1千本の生産井を掘削する方針だ。三菱商事は同プロジェクトで得たガスを、同社が34%出資する米シーマ・エナジー等を通じて北米市場で販売する計画である。参考ブログ:シェールガスの危険性 米国
2010年9月1日、住友商事は子会社Summit Discovery Resources II, LLCを通じ、米国の独立系石油ガス開発会社であるRex Energyが米国ペンシルベニア州マーセラス・シェール・フィールドで開発している天然ガス開発プロジェクトに参画する契約を締結したと発表した。。
シェールガスとは、堆積(たいせき)岩の頁岩(けつがん=シェール)の中にある天然ガスで、泥土が堆積して固まった岩の層に閉じ込められている。米国では膨大な量が埋蔵されていたが採掘が難しく、放置されていたが「硬い地層からガスを取り出す技術が確立されたことで、数年前から開発が一気に進んだ」。従来の天然ガス開発は、地層の間に閉じこめられたガス層に垂直にパイプを差し込み「ストローでガスを吸い上げる」方式だ。
シェールガスは、垂直に掘った 後、ガスを含有する頁岩層に水平にパイプを入れ込み、超高圧(500~100気圧)の水(特殊な薬品含む化学剤)を注入(hydraulic fracturing )して割れ目を作りガスを集める。さらに精密地震探査技術の進歩で、地下の亀裂の状況把握が正確になり低コスト開発につながっている。掘削には、化学剤を使用する必要があり、この化学剤の管理を誤れば、地下水を汚染する可能性がある。既に、米ニューヨーク州などで反対運動が起きており、専門家は、すでに確認されている地震の発生や環境破壊、地下水を含む環境汚染などが開発を妨げる可能性があると指摘する。
しかし、ガスは、石炭に比べ温室効果ガス排出量が約6割だ。米国は昨年以後、温暖化防止に加え、資源争奪戦によるエネルギー価格高騰、国際紛争の 防止も視野に、資源の存在が有望視される中国、インド両国に技術供与を始めた。ガス革命は、世界のパワーバランスを揺さぶっている。米国が「ガス輸出国」になる可能性が出たことで、「ゲームが根底から変わった」(ヘルム・英オックスフォード大教授)。巨大市場消滅で、需給バランスが一 気に崩れ、ガス価格は、08年の100万BTU(英熱量)=13ドル台から、現在は4ドル前後にまで急落した。
「シェールガス革命」と称されるこの大増産は、米国のガス戦略を根底から覆した。米国エネルギー省の2004年版長期エネルギー見通しで、25年の輸入 依存度は28%と試算されていたが、最新の09年版では30年の依存度でもわずか3%と、前代未聞の大幅見直しがなされたのだ。実際、米国で確認された天 然ガスの埋蔵量はわずか3年で2割以上も増えた。長期契約で欧州にガスを輸出していたロシアの独占天然ガス企業ガスプロムは昨年、西欧向け輸出が3割減少する羽目になった。昨年に巨大なLNG基地を完成させ、今年中には世界最大のLNG輸出国となるカタールでは、当て込んでいた米国需要が吹き飛んだ。「最大で(300年分の国内消費量に当たる)3兆立方メートルの資源量がある。ガス輸入国から輸出国に転換する可能性がでてきた」と欧州で最も有望視されるポーランドをはじめ、新型ガスを求め、世界各地で「ドリルラッシュ探鉱作業」が始まった。特にロシアからのパイプラインに依存してきた英独仏をはじめ欧州各国は、ガスプロムの呪縛から逃れようとわれ先にとシェールガス探査に着手している。
日本では昨年末に住友商事が米国でシェールガス開発に日本企業として初めて参画することを明らかにした。他の総合商社も参入の機会をうかがっており、三菱商事は韓国ガス公社と組んで、シェールガスの開発を狙う。
三菱商事は2010年8月24日、カナダのエネルギー大手ペン・ウェスト・エナジー・トラスト(PWE)と共に、燃焼時の二酸化炭素(CO2)排出量が少ないシェールガ スを中心とした天然ガス開発プロジェクトに参画すると発表した。三菱商事は今後15年間で約3千億円程度を拠出する見通し。
同プロジェクトでは、カナダのブリティッシュ・コロンビア州コルドバ堆積盆地にPWEが所有するシェールガス資産や天然ガス資産、ガス処理・輸送設備を三菱商事とPWEが50%ずつ取得。合弁事業を通じて開発・生産に当たる。対象鉱区に眠るシェールガス資産は推定で約5-8兆立方フィート(液化天然ガス換算で約1-1.6億トン)。日本の年間天然ガス輸入量(2008年度で約6,800万トン)を大きく上回る埋蔵量が見込まれる。 現在は日量約0.3億立方フィートの生産量だが、今後は2014年に日量約5億立方フィートに引き上げる計画である。
15年間かけて、累計数百本から1千本の生産井を掘削する方針だ。三菱商事は同プロジェクトで得たガスを、同社が34%出資する米シーマ・エナジー等を通じて北米市場で販売する計画である。参考ブログ:シェールガスの危険性 米国
2010年9月1日、住友商事は子会社Summit Discovery Resources II, LLCを通じ、米国の独立系石油ガス開発会社であるRex Energyが米国ペンシルベニア州マーセラス・シェール・フィールドで開発している天然ガス開発プロジェクトに参画する契約を締結したと発表した。。
ガス代タダになって
税金安なったらええのに。。。。。