トルコ政府は2025年12月3日、黒海でロシア関連のタンカーが相次いで攻撃を受けたことについて、海域の安全保障の深刻な危機を警告し、NATOと連携して対応に当たると表明した。
フィダン(Hakan Fidan)外相はこの攻撃を「非常に恐ろしい事態」と批判。商船を標的とするこうした行為が航行の安全性を根底から揺るがすものであると警告した。2025年11月29日未明には、ウクライナ国防軍が黒海に面するノヴォロシースクNovorossiysの原油積み出し基地を再度攻撃した。過去ブログ:2025年12月追い詰められる世界第2位の軍事大国ロシアとトルコの動向:6月スウェーデンの対露対決姿勢強化とウクライナのサイバー攻撃でロシア混乱:2023年8月露軍を悩ますウクライナの高速水上ドローン攻撃と領海:
攻撃は過去数日で立て続けに発生し、うちいくつかは空中または水上ドローンによるものだとされる。ドローンによる攻撃がトルコの排他的経済水域(EEZ)内で起きていることを受け、トルコはただちにNATOや周辺国との安全保障協議を呼びかけた。

左は、ウクライナからと、ロシアから見た黒海での各国の領海(排他的経済水域 EEZ:Exclusive Economic Zone)区分。こうした区分認識に違いの出ないよう、日本も平和時に領海を明確にしておくべきだろう。曖昧さの継続は何の政治解決にもならづ、非常時に状況を、より深刻で複雑にするだけだろう。
トルコ政府は先週、黒海で活動していたロシア関係のタンカー数隻が被害を受けたと発表。うち数隻はロシアの「影の船団(shadow fleet)」と呼ばれる、制裁回避目的で運用されるタンカーとされる。これらへの攻撃は通商やエネルギー輸送のみならず、域内の海運全体に大きなリスクをもたらすとの認識が広がっている。こうした事態を受け、トルコの大手海運会社はロシア関連の海運業務を一時停止した。
トルコは、これまで比較的安全とされてきた黒海が戦争の影響を受けて「貿易や人の移動に適さない海域」へと変貌しつつあるとの警告が繰り返されている。外交面でも、トルコは関係各国に対し「これ以上の商船攻撃は容認できない」と厳しく警告。特に、攻撃の原因とされる勢力(公には一部を除き責任の所在が曖昧)に対して、即時行動停止を求めている。
一方、これらの攻撃を巡っては、背景にウクライナとロシア間の戦争があり、ウクライナ側が水上ドローンなどを用いてロシアのエネルギー輸送網や“影の船団”を標的にする意図がある、との報道もある。
しかしトルコ政府は、たとえ紛争当事者であっても「商船への武力行為は許されない」との立場を崩していない。その安全が揺らぐことで、世界経済や原油・穀物市場、さらには周辺国の政治的安定にも波及する可能性がある。トルコは現状を「戦争の範囲が拡大しつつある」と捉え、域内の海上安全体制の強化を最優先課題に据えている。
現在トルコは黒海の安全を守るために、域内海運の安全確保や機雷対応などを担う多国間の枠組み構築を進め、隣国を含む関係国と協力して、海上封鎖や海域の閉鎖に備えた対策を強化中である。参照記事
スウェーデンはフィンランドと連携して、すでにバルト海を航行する闇タンカーの監視、臨検を強めている。南北の軍事的、経済的航路を失いつつあるのは、プーチンの侵略が、自国経済さえも困窮させる歴史的失敗なのは言うまでもない。
同時に、戦争以降もロシアから原油を購入していた各国からは、ロシア産原油や穀物の安定的供給を疑問視され、これまで以上にロシアの経済的孤立が際立ったものになるだろう。結局プーチンの妄想は、今後も何の国益を生むことは無く、ロシアが経済的にも大国の位置を滑る落ちるだろうとしか思えない。それでも彼は、ロシア国民にとって英雄なのだろうか?過去ブログ:2025年12月追い詰められる世界第2位の軍事大国ロシアとトルコの動向:2024年9月トルコ大統領、ロシアへ、クリミアをウクライナへ返還すべきと主張:

、、、、個人的には、プーチンを最終的に追い込むのはトルコではないのかと思い続けてきたが、どうもそれが現実になりつつあるようだ。ロシアの黒海艦隊はボロボロの状態で、他の海域にいる艦船で黒海艦隊を補充したくても、地中海へ出たくても通路であるボスポラス海峡 Bosphorus Straitを管理するのはトルコで、従来から海峡のいかなる国の艦船通過も一切認めていないのが現実で、その規制を「影の船団(shadow
fleet)」にまで厳密に行えば、ロシアの息の根が止まる可能性がある。更にロシアは、黒海を抜け欧州へ売る天然ガスパイプラインをトルコに握られている弱みが在り、トルコには頭が上がらないのだ。 参考動画:モスクワの対トルコ港湾ルート消滅 トルコ国境封鎖で船舶が海峡に足止め:
国連のグテレス(Antonio Guterres)事務総長は2025年12月1日、来年の通常予算の5億7700万ドル削減と職員の18%超削減を正式提案した。国連は今年、創設80周年を迎えたが、米国が拠出金を滞納していることが響いて財政危機に直面している。グテレス氏は今年3月、コスト削減や効率性改善を推進する「UN80」と称する改革に着手、国連の効率性向上に取り組んでいる。
提案では来年の通常予算を前年比15%減の32億3800万ドルとする。通常予算は政治、人道、軍縮、経済、社会問題、通信といった分野が対象となっている。同氏は「2024年末時点で(拠出金の)未払いは7億6000万ドルで、そのうち7億0900万ドルが今なお未払いのままだ。2025年分は8億7700万ドルを受け取っていないため、未払い金総額は現時点で15億8600万ドル(約2471億円)になっている」と述べた。「手元流動性は依然危うく、許容不可能な額に上る未払い金を踏まえると、国連総会で最終予算が承認されるかどうかにかかわらず、この試練は続くだろう」と語った。
米国は国連予算の最大拠出国だが、トランプ大統領は拠出金の削減を求めている。参照記事 過去ブログ:2025年2月欧州、ウクライナ作成の国連総会決議案採択 米ロなど18カ国反対:
2018年の時点では、米国以外にもスーダン、アンゴラ、イラン、シリア、北朝鮮など81カ国が未払いの状態だった。また近年、中国政府による国連分担金の滞納が目立っている。滞納はアメリカなど多くの国で見られる問題だが、4年前まで中国は支払期限をほぼ守る優等生だった。自国優先を掲げるアメリカから世界のリーダー役を取って代わろうとする中国だが、分担金は重荷のようだ。下の表から、常任理事国で、拒否権まで持つロシアの負担が低すぎではないのかと思うが、、、。参照記事
米国の分担率は20年以上にわたって22%が続くが、トランプ米大統領は国連への拠出を大幅に制限した。米国の未払い金は国連平和維持活動(PKO)予算も合わせると今までで約30億ドル(約4450億円)に達する。国連憲章は加盟国が過去2年間の分担金額以上を滞納している場合は総会での投票権を認めない一方で、滞納が「やむを得ない事情によると認めるとき」に限り、投票を許可する。
加盟国間で3年に一度見直し交渉があり、2024年の交渉で日本の分担率はそれまでの約8%から約6.9%に減少した。中国は経済規模の拡大に伴い、19年に日本を抜いて2位に浮上した。24年の見直し交渉では分担率が約5ポイント増え、初めて20%台に乗せた。その内、難癖付けて払わない気がするが、、参照記事
、、2025年10月の記事から、国連分担金を滞納している国を可視化したのが右図。国連分担金納入状況は、10月15日時点で141カ国が完納している。米中の分担率が幾ら高くても、滞納では意味がない。
最近の国連を見て思うのは、50年以上前からパレスチナ問題で当事者的立場を取るべきではなかったのか?それが大げさだとしても、今のウクライナの状況に対しても、率先して解決に向かう姿勢は感じられない。国連は、単なる評論しかできないTVのワイドショウに成り下がった感がある。事務総長は評論家ぶっている場合では無く、無力さを自己弁護している暇が在れば、支援物資の搬入に汗を流せ!恐らくだが、職員18%の削減は、PKO(国連平和維持活動(United Nations Peacekeeping Operations)職員削減を意味しているのでは?危険を覚悟で働いている職員には気の毒な話かもしれない。日本は「国際平和協力法」に基づき、自衛隊の部隊などを派遣してPKOに協力している。 過去ブログ:2023年10月エルドアンの指摘は、、、:
ロシア大統領府(クレムリン)は2025年12月1日、東部ウクライナの主要な軍事物流拠点であるドネツク州のポクロフスクPokrovskと、ハルキウ州のヴォフチャンスクVovchanskを制圧したと発表した。
ロシアとの和平案を巡り米国と協議を続けるウクライナに対し、さらなる圧力となる。
道路と鉄道の要衝で、侵攻以前には約6万人が居住していたポクロフスクは、ここ数か月の間、ロシアからの激しい攻撃の標的となり、先月、ウクライナはロシアの攻撃を防ぐために特殊部隊を含む増援部隊をポクロフスクに派遣。しかし、同時頃数百人のロシア兵が市内に入ったという。
11月30日、無能だとして更迭(こうてつ)のうわさが絶えないロシアのワレリー・ゲラシモフ参謀総長Russia's chief of the General Staff Valery Gerasimovがプーチン大統領に、ポクロフスク(旧名クラスノアルメイスクKrasnoarmiysk,)とヴォフチャンスクの解放を報告し、その後ロシア国防省は、ロシア兵がポクロフスクの中央広場で国旗を掲げる様子を映したとされるビデオを投稿して勝利を公表したが、ウクライナ軍も同地域での戦闘で大勝利を収め、戦闘は継続中と公表した。
ロシアの言う通りなら、ポクロフスクの制圧により、ウクライナ側の他の前線への補給線が複雑化し、ロシアがさらに北や西へ進軍するための足がかりを得ることになる。また、近隣のウクライナ軍駐屯地がロシア軍に包囲される危険性もある。
一方、ヴォフチャンスクVovchanskは、2024年5月以来、戦闘によって壊滅的な被害を受けていた。 ロシアのアンドレイ・ベロウソフ国防相は、今回の占領を「勝利への重要な一歩」と称賛した。参照記事 米国に拠点を置く戦争研究所(ISW)のデータをAFPが分析したところ、ロシア軍は先月、2024年11月以来、ウクライナで最大の進撃を果たしたことが明らかになっている。英文記事

、、、ロシア軍がポクロフスク地域で一部村落を奪還したのは事実のようだが、巧みな戦術でウクライナ軍が攻撃の手を緩めていないのも事実のようだ。プーチンは、如何に大損失を出そうとも、東部占領地を拡大せよという厳命を出しているのだろう。
英文元記事はThe Moscow Timesの様だが、このメディアは現在オランダに拠点を移し、 ロシア政府(クレムリン)に対し批判的な論調を持つ、独立系のメディアとして知られ、ロシア当局により「外国の代理人」に指定された後、2024年7月には「好ましくない組織」に認定され、ロシア国内での活動が禁止されている。11月30日に投稿されたポクロフスク周辺の戦況図では、下左のようになっていた。写真は、ポクロフスク市街地。 過去ブログ:2025年12月追い詰められる世界第2位の軍事大国ロシアとトルコの動向:
筆者の保存データでは、11月25日前後にロシア軍がポクロフスク全域を制圧したとされ:右図、それをゲラシモフ参謀総長がプーチンに11月30日に報告したのは記事から読み取れるが、それはすでに古い情報だった。これをロシア大統領府が12月1日に軍事的勝利として公表したと言う流れではないか?
現実には、ウクライナ軍が25日以降30日までにロシアの制圧地域を奇跡的に奪還したとされ、それは上の11月30日の戦況図が示している。つまり、ロシア側の数日遅れの古い戦況公表の為に、同じ時期、地域でロシアとウクライナが共に自軍が優勢だと公表する結果になったと想像する。もちろんだが、ロシア側がわざと自軍が優勢だとの虚偽を公表した可能性もある。いづれにしろ、クレムリンは、自軍の最前線の把握も瞬時にできない状態の様だ。
12月2日のボグダンの映像戦況解説では、ドニプル方面イワノフカ Ivanovka, Dnipropetrovsk Oblast, Ukraineで一個小隊に等しい19人のロシア兵が投降した内容が紹介されている。そのうち一人はウクライナ人で、契約兵なのかなどは不明。この小隊は物資、食料支援も無いまま小さな村で漂流していた。
契約兵には月給5000ドル約80万円が支給される契約だが、実際に支払われる例は希で、入隊時にキャッシュカードも上官に没収され、90%近い死亡率で、契約は無意味に近く、契約金
は、上官の懐に入っているとも言われている。また投降後、捕虜交換でロシアに戻っても、投降した兵士は裏切り者として、また戦場へ送り込まれると言われ、この扱いは、スターリン時代と同じだと説明された。戦死すれば遺族に5万ドル約800万円が払われる規定だが、消息不明として払われないケースが多いとされる。記録映像:降伏するか…それとも—— ウクライナ兵の地上攻撃:過去ブログ:2025年11月プーチンの妄想の原点は?:11月ウクライナで拘束の北朝鮮兵2人、韓国での生活を懇願と独裁国家の横暴;
プーチンは12月2日時点でも、ウクライナ東部ドネツク州の要衝ポクロウシクについて、ロシア軍が完全に制圧したと表明。ポクロウシクは特別な重要性を持つ都市で、目標達成に向けた主要な拠点になると語っている。参照記事 ウクライナの最新地上攻撃映像
欧州連合(EU)のフォンデアライエン(Von der Leyen)欧州委員会委員長は2025年11月26日、ロシアは引き続き戦争終結に向けた真の行動を回避しているとしつつ、同時に交渉プロセスは進展しており、欧州には将来の平和的情勢解決及び大陸の安全保障の重要な保証人であり続ける準備があると発言した。
フォンデアライエン氏は、「ロシアのゲームのルールは変わっていない。最初から、ロシアはウクライナ、欧州、同国の全ての同盟国よりも長く『耐え抜ける』と信じていた。だからこそ、真の平和に繋がる可能性のある交渉において重大な進展が達成される度に、(編集注:ロシアによる)暴力とエスカレーションが始まるのだ。それは法則である」と述べ、「ここ数日、クレムリンから聞こえてくる声は、同国の真の意図について多くのことを物語っている。ロシアにとっては、いかなる和平合意であれ、それは絶え間ない地図の書き換えなのだ。それは『大国間関係』や『勢力圏』への回帰であるとした。過去ブログ:原子炉搭載、事実上無制限飛行ミサイルの試験成功に狂喜する独裁者:
同氏は、ウクライナの後もロシアの欧州への脅威は止まないとの憶測から、「ウクライナにとっても欧州にとっても、和平合意はどのようなものであれ、公正かつ永続的な平和の創出である。そしてそれは、強力な欧州、強力なNATO、強力な大西洋横断パートナーシップに基づいた、私たちの大陸のための強力で強靭な安全保障構造を確保することを意味するのだ」と強調した。同時に同氏は、EUは既に、合意締結後のウクライナのための安全の保証の確保、対露制裁、ウクライナ復興の資金拠出、ウクライナのEU単一市場への統合及びEU加盟への進展への取り組みに備えていると述べた。参照記事 過去ブログ:2025年3月スターマー英首相、「有志連合」でウクライナ和平を保証と表明:
、、、、今後何らかの停戦合意に至っても、敗北を受けいれないプーチンは、自国民へNATO,欧州連合を脅威だとの妄想を言い続け、侵略の矛先を他へも向けたり、近隣国に傀儡政権を樹立する可能性がある。過去ブログ:2025年11月プーチンの妄想の原点は?:誤算と失敗続きのプーチンには、これしか自分を正当化する手段が無いからだ。実際、フィンランド、バルト諸国、モルドバ、ポーランドなどは、この事に言及し、防衛体制を強化している。この様な状況で、欧州に求められるのは、より強固な結束と防衛力の強化だというのが、フォンデアライエン氏の発言主旨で、誰もロシアがウクライナと停戦しても、プーチンがそれを守る等とは思っていない。平時に侵略を犯した犯罪者を、信頼できる訳も無いのだ。それも、国際法で合法な「特別軍事作戦(演習)」だと嘘をついて侵攻し市民を虐殺した。
横暴な中国の覇権主義に直面しているアジアに於いても、同じロジック(”Logic”議論の筋道。論理。また、論法)が求められているのではないだろうか?
愚かな独裁者は、なぜ自分のロジックを愚かだと認めないのだろうか?恐らくは、他人のロジックを認めないのが、彼らのロジックであり美学(aestheticsエスセティクス)なのだろう。その結果で、どんな悲惨が予想できたとしても、、。これまで、カダフィ、フセイン、アサド等多くの独裁者をブログに記録してきた。共通なのは、彼らは軍事力に頼り、自分達だけが富の象徴になろうとし、そこに国民は常に不在だった。そして、彼らの終焉は悲惨だった。過去ブログ:2025年11月ウクライナで拘束の北朝鮮兵2人、韓国での生活を懇願と独裁国家の横暴;:2011年10月カダフィ死亡 リビア(32):2021年12月イラク、クウェートへの賠償6兆円の支払い完了 侵攻から30年:2024年12月エルドアン大統領、反政府軍はダマスカスを目指す>ダマスカス陥落:
2025年11月29日未明にウクライナ国防軍がノヴォロシースクNovorossiyskを再度攻撃したことを受け、カザフスタンKazakhstanは石油輸出の代替ルートを緊急に探し始めた。ロシアのメディアとカザフスタン共和国エネルギー省によると、カザフスタンの原油は現在、ロシアのノヴォロシースク港を経由している。同省は、「ノヴォロシースク港海域での異常事態:"extraordinary incident 」のため、輸出量を代替ルートに振り向ける発表を余儀なくされたと述べた。ロシア産原油も、同じ港で積み込まれていると思われ、ロシアは経済的大打撃を受けたと言われている。この攻撃の前の11月25日にウクライナは、Taganrog, Rostov regionの地上基地にいたA-60などの最重要レーザー、レーダー搭載機を無人機で破壊しており、ロシアは防空、空爆の能力をほとんど失ったと言われている。参照記事 参照記事
当局は、無人水上艦艇がカスピ海パイプライン・コンソーシアム(CPC)に属する海洋インフラを攻撃したことを確認した。この攻撃により、SPM-2 一点係留ユニットが無力化され、重大な損傷を受け、完全な修理と復元作業が完了するまで、ユニットはオフラインのままになる。声明は「悪影響を最小限に抑え、主要分野での生産水準を維持するため、同省は輸出量を代替ルートに変更する計画を緊急に発動した」と述べた。
ロシアのメディアによると、カザフスタンの3つの大規模油田(テンギズ、カシャガン、カラチャガナク:Tengiz, Kashagan, and Karachaganak )からの石油は、CPCが所有するパイプラインを通じて輸送されている:左図。
CPC施設を通じた石油輸出総額は2024年に420万トンに達していた。また。カザフスタンの天然ガスは現在、トルコを経由して輸出されている。今後原油も、アゼルバイジャン~トルコ経由で輸出される可能性もある。過去ブログ:2025年8月アゼルバイジャンとアルメニア、トランプ氏仲介で和平に合意とトルコ:
カザフスタンは、ロシアのウクライナ侵攻には否定的だが、中露が主導する経済同盟BRICSの加盟国であり、恐らくこの事で、カザフスタンはロシアの港経由でBRICS加盟国への原油輸出を認可されていたのだろうと筆者は思う。11月29日朝、ウクライナ海軍の無人機がノヴォロシースクのCPC海洋ターミナルの積み込み部隊を攻撃し、完全に無力化したことが判明した。施設は大きな被害を受け、石油の積み込みは停止されている。ウクライナヘは比較的友好的なカザフスタンの経済損失は避けられないが、ウクライナはカザフに事前通告し、ロシアの施設だけを狙ったのではと想像する。
その前日の11月28日夜、黒海のボスポラス海峡Bosporus in the Black Sea. 付近でタンカー2隻が爆発した。ロシアの影の艦隊の一部である船舶「カイロス」と「ヴィラット」Kairos and Virat, part of Russia's shadow fleetが爆発により炎上した。その後、攻撃はウクライナ保安局(SBU)が運用する海軍無人機「シーベイビー」によって行われたことが確認された。参照記事 英文記事 過去ブログ:2025年8月ウクライナ、2000キロ先の石油精油所を無人機攻撃とインド:、、、これまでウイクライナは、主にロシア内陸部の石油施設や黒海艦隊、バルト海に面するロシア施設を攻撃してきたが、地中海に抜ける経済ルートにも攻撃を強化した事で注目すべき事案で、事実上黒海での船舶の航行を管理するトルコが、今の所何の声明を出していないのが気になるところだ。黙認と言う事か?
最近のトルコ(人口の大多数がイスラム教スンニ派)はウクライナ支援を明確にし、ロシアに対しては非難する発言を繰り返すようになってきている。また、ロシアと関係するタンカー,、艦船、物資などの海峡通過に、規制を強化する態度に出ている事は注目すべき点だ。また、米国抜きの、英仏トルコという新たなウクライナ支援体制が始動し、それがロシアの大きな脅威になりつつあるとの解説もある。トルコは陸海空軍を持ち、無人機をウクライナに最初に供与した国である。 映像記事:モスクワの対トルコ港湾ルート消滅 トルコ国境封鎖で船舶が海峡に足止め:米国も驚愕 ウクライナで仏トルコ共闘、ロシアの望みを完全封殺:ロシア内のエネルギー事情は深刻で、すでにガソリンに関しては隣国べラルーシなどからの輸入で、価格も高騰し国民からの不満が高まっている。兵器関係の生産も追いつかず、保有していた戦車の約半分を消耗したと言われながらもプーチンは充分な戦車を保有していると豪語するが、観測筋の見方では、まだ約7000台の戦車があるにしても全てが旧式で、メンテナンスがされてなく、実戦で使用できるのは100台ほどだとの記事も目にした。
多額の費用をかけて定期的にメンテナンスをされていたはずだったが、その費用の多くは軍上層部の懐に収まっていたのが現実で、激怒したプーチンが多くの軍人を刑務所送りにした事実が在る。ロシアの人的損失も多く、本格的な侵攻が始まって以来、ロシア兵の死傷者は約117万1700人と言われる。西側の識者の多くは、プーチンの戦争継続は、時間の問題で行き詰るだろうと述べているのだが、、、。
ロシア軍の不足は兵器だけでは無い。ウクライナ安全保障協力センターのドミトロ・ジマイロ事務局長は、ロシアの経済問題と前線への十分な補給能力の欠如によって兵士の装備品不足が悪化していると指摘した。ウクライナ第2機械化大隊の副司令官は、この現象はここ数カ月で蔓延していると述べた。「ロシア兵でヘルメットを着用していたのは、過去20グループのうち4グループだけだった」と同氏は強調した。複数の報道によると、ロシア軍司令部は命令に従わなかった場合の罰として「防護服の無支給」を利用する可能性があり、専門家らは、一部の兵士は事実上「死ぬために」戦場に送られ、倒れた戦友から武器を回収することを強いられていると述べている。ウクライナ戦闘員らの報告によると、ロシア人は弾薬を届けるためだけに前線に送られることがあるという。映像 部隊はこれらの兵士を「ラクダ」と呼び、ほとんどが任務を完了する前に死亡する。参照記事

激戦の続いたウクライナ東部ポクロフスク地区Pokrovskは、ロシア側が大損失を出しながら数万人の兵士を投入した結果、2025年11月25日の戦況図では、4か月以上の激しい攻防の末、ロシア軍が、ほぼ全地区を制圧したようだ。地図の赤い部分がロシア軍。この図で
は、ウクライナ軍約2000人は、MYRNOHRADでロシア軍に包囲されているようだ。 参考映像 最新の記事では、ウクライナ軍は11月28日から大攻勢を仕掛け、29日にかけてポクロフスクでもロシア軍に大打撃を与え、一部では、ポクロフスクでウクライナが大勝利を挙げたとの報告もあり、11月30日時点での戦況図では左の様になっている。ウクライナ軍は、ミルノフラドMyrnohradの包囲からは脱出したようだ。参照記事 現地は初冬で悪天候が続いており、以前からこの地域で陣地を持つウクライナ軍が多少有利かもしれない。戦況映像:Costly trap for Russian units in Pokrovsk direction::
ドイツ当局は2025年11月28日、2022年9月に3つのノルドストリームガスパイプラインに対する「攻撃」に関与した疑いでウクライナ国籍の男(49歳)を逮捕したと明らかにした。連邦裁判所はクズネツォフ(Serhii Kuznietsov)容疑者がこの事件に関与したとして、28日に逮捕状を発行した。
この事件は2022年9月26日に発生。ロシアとドイツを結ぶ北海経由のガスパイプラインが海底で爆破され、ノルドストリーム1および2の両パイプラインが破損し、ウクライナ戦争に伴い、欧州諸国がロシア産エネルギーからの脱却を急いでいた矢先の出来事だった。
ドイツ当局は容疑者がその破壊作戦の「調整役」の一人であったと主張し、容疑者らは偽造身分証明書を用いてドイツ北部からヨットをチャーターし、バルト海を航行。そこから海中に潜水して、少なくとも4基の爆弾(1つあたりおよそ14~27キログラム)をパイプライン近くの海底70〜80メートルに設置したとされる。一方、容疑者は関与を否定し、爆破当時はウクライナ国内で軍に所属し、事件とは無関係と主張している。
容疑者は2025年8月、イタリアのアドリア海沿岸のキャンプ場で家族と休暇中に拘束された。ドイツ側が発付した欧州逮捕状に基づくもので、その後、同月にイタリアでの拘禁が始まった。しかしその後、イタリアの上級審が当初の送還決定を覆すなど、身柄引き渡しをめぐる法的手続きが続いていた。だが最近、イタリア最高裁が改めてドイツへの送還を認め、11月19日に引き渡しが確定。容疑者はドイツに移送、拘置された。其の後彼はハンガーストライキを行っており、数キロ体重が減少し、健康状態が危ぶまれていたが、最近になってストライキを終了したと報じられている。 なお、同じ事件で拘束された別のウクライナ人(ポーランド国内で拘束)については先月、ポーランド裁判所がドイツへの身柄引き渡しを認めず、釈放を命じた。 過去ブログ:2025年11月ノルドストリームガスパイプライン爆破関与ウクライナ人容疑者ドイツへ移送:
裁判所はパイプライン攻撃について、「正当な戦争における軍事行動」とみなすべきだと判断した。ただし、この主張はイタリアの裁判所やドイツ側では認められていない。
今回の拘束により、パイプライン爆破事件の真相解明に向けた捜査は大きな分岐点を迎えた。容疑者が主導したとされる“破壊工作”の実行者を裁く法廷は、今後の国際情勢、エネルギー安全保障、法的責任のあり方にも影を落とすものとなる。参照記事 英文記事 参照記事
高市首相は拉致問題について、NHKに対し右の様に発言し、世界に発信するよう要望しているが、近隣国への対応が消極的といわれるNHKの問題はこれに限らず、日本の公共放送として税金も使いながら見逃せないミスを繰り返している。参照記事 2024年8月の記事によれば、NHKのラジオ国際放送などの中国語ニュースで、外部スタッフだった中国籍の男性が沖縄県の尖閣諸島を「中国の領土」と発言し、さらに英語で「南京大虐殺を忘れるな」など原稿にない発言をした問題は、NHKの稲葉延雄会長が陳謝する事態となった。日本の立場を海外に伝える国際放送での不祥事に対して、識者からは懸念の声が上がった。
国際放送は、日本政府の見解や日本文化を外国や在外邦人に伝えるのが役割。放送法でNHKの本来業務と定められ、総務大臣が放送事項などを指定して放送を要請することもできる。2024年度は、テレビに26億3000万円、ラジオに9億6000万円の計35億9000万円の交付金が国から出ている。男性はNHKから委託されて国際放送を担当している関連団体と契約。2002年からニュース原稿の中国語への翻訳と、読み上げ業務にあたってきた。
問題となった中国語放送は生放送で、男性と別のスタッフが2人で順番に原稿を読み上げた。その際、中国語がわかる日本人職員のデスクと外部のディレクターが放送に立ち会っていた。男性は靖国神社での落書き事件のニュースの後、原稿にない発言を始めた。職員はそのことに気付いたが、突然のことで発言を止めるなどの対応ができず、結果、発言は約20秒続いた。NHKは当初、男性の発言を「(尖閣諸島は)中国の領土」と話した部分しか発表しなかった。関連団体は2024年8月21日付で男性との契約を解除。男性は、「代理人を通じて対応する」とし、発言の意図を明らかにしていない。
、、、、、発言の意図も何も、中国人が「尖閣は日本の領土」と発言するわけも無く、公共放送が中国人、韓国人を雇う事が大間違いだ。その中国人の契約解除や行政指導で済む問題では無く、中国本土から圧力がかかったと見るのが妥当だろう。国会では、NHKの異常に高い給与水準や杜撰(ずさん)な内部体質も指摘されている。 参考:これ、外患誘致罪で死刑もあるよ?NHKと中国の知られざる関係が国会で暴かれる…:
以下、最近3年間だけのNHKの、公表された不祥事:2023年 2月16日: 松山放送局で偽事件テロップ放送ミス。アルバイトのシステム操作疑い。 2月20日: 札幌放送局男性アナウンサーが同僚宅侵入(ストーカー)。諭旨免職。 10月: 職員の盗撮事件(現行犯逮捕)。 11月2日: 報道局記者が私的飲食を不正経費請求(約789万円、410件)。懲戒免職、歴代部長ら9人処分。 12月: 放送センター男性アナウンサーが親族企業から役員報酬(服務違反)。厳重注意、退職。 12月21日: 内部監査室職員3人が資料持ち出し違反。停職1か月。 2024年 6月13日: 大津保護司殺害事件で逮捕速報を誤放送(9分早い)。 8月19日: 中国籍外部スタッフがニュースで不規則発言(尖閣諸島関連)。契約解除、理事辞任、総務省行政指導、損害賠償提訴(1100万円命令)。 9月13日: 子会社チーフプロデューサーが駅員殴打で逮捕。 12月8日: 福岡放送局が文化財窓ガラス破損(取材中)。 2025年 3月28日: 番組モニター502人の個人情報誤送信。 4月10日: 熊本放送局30代記者が単身赴任手当188万円不正受給。諭旨免職。参照記事 映像:NHKが紅白出場を取り消せない韓国との闇が深すぎる…【国会中継/切り抜き】:参考記事:官僚や政治家がNHK職員に天下りするのはありですか?:
イスラム教徒が多数を占めるインドネシアは、犬肉や猫肉の販売が依然として認められている数少ない国の一つだが、近年、犬肉食の習慣に反対する運動が広がりを見せている。イスラム教徒は犬肉を食べないが、他の一部の宗教の信者が好んで食べている。
ジャカルタ首都特別州は今週、犬や猫を含む狂犬病を媒介する動物の食用を目的とした取引を禁止すると発表した。施行までに6か月の猶予期間を設けられたこの禁止措置は、長年にわたり取引に反対してきた動物愛護団体に歓迎された。だが、禁止発表前にAFPの取材に応じたアルフィンドさんは、「このような禁止はあってはならない」「神はそれ(犬)を食用に創造された。マイナス面だけでなく、プラス面も探すべきだ」と語った。犬肉や猫肉はインドネシアで広く消費されているわけではないが、犬肉は一部の地域でデング熱の家庭薬とみなされている。
25日にジャカルタ首都特別州のプラモノ・アヌン知事が発表した禁止措置は、コウモリ、サル、ジャコウネコなど、狂犬病を媒介するすべての動物の食用を目的とした取引を対象としている。禁止を求めるロビー活動を行ってきた動物愛護団体「ドッグ・ミート・フリー・インドネシア(DMFI)連合」のメリー・フェルディナンデスさんは、「動物福祉を推進する国際都市であるジャカルタ首都特別州政府の真の模範、真のコミットメントを示した」と述べ、この禁止措置は、犬肉食が依然として盛んな首都以外の地域には適用されないが、同様の動きを「促進する」可能性があるとフェルディナンデスさんは述べている。
DMFIが2021年に実施した世論調査では、インドネシア人の93%が犬肉取引に反対し、禁止を求めていることが分かった。だが、2022年のDMFIの調査では、同年に推定9500匹の犬が食用目的でジャカルタに持ち込まれたとされる。そのほとんどは、狂犬病が風土病である西ジャワ州から持ち込まれた。ジャカルタでは、当局による取り締まり強化を受けて、すでに犬肉取引は事実上、地下にもぐっている。
かつて犬肉料理を大々的に宣伝していたレストランもそうした行為をやめ、店主が一見の客に犬肉取引について話すことはなくなった。市場でも、犬肉が公然と販売されることはなくなったが、買い手がつかなくなった動物たちをどう扱うかについて、明確な計画はない。韓国でも同様の犬肉禁止令が施行されたことで、犬などが売れなくなり、行き場のなくなった犬を抱えた業者が困難に直面している。アルフィンドさんは、禁止令が施行されれば、犬肉愛好家はジャカルタの野良犬を食べざるを得なくなるかもしれないと主張する。、、、個人的な想いだが、どんな伝統文化も、時代や社会の変化に合わせるのが正常であり、それを神の名で無視するのはエゴであり、そんな宗教は反社会的カルトとみなされるべきだろう。まして、根拠の無い迷信を植え付ける宗教など、宗教を語るに値しない。中には、高額な寄附が幸福を招くなどと言う、馬鹿げた宗教もある。 参照記事
現地時間2025年11月25日に開催された有志連合会合a summit of the so-called "coalition of the willing" 後にE3(独:オラフ・メルツ首相、仏:エマニュエル・マクロン首相、英:キア・スターマー首相)首脳・共同議長による共同声明が発出された。首脳たちは、ウクライナに対する揺るぎない支持とウクライナ国民が得るに完全に値する公正かつ強固な平和への支持を表明した。首脳たちはまた、民間住宅及び民間インフラに被害をもたらした、ロシアによる前夜の広範囲かつ致死的な攻撃を非難し、犠牲者に哀悼の意を表した。
さらに首脳たちは、トランプ米大統領の戦争終結に向けた努力への支持を再確認しつつも、どのような解決策もウクライナを完全に関与させ、その主権を維持し、国連憲章の原則に合致し、その長期的な安全を保証しなければならないと強調した。加えて、国境は力によって変更されてはならないことを明確に表明し、それは欧州内外における安定及び平和の維持のための根本的原則の一つであり続けると訴えた。
首脳たちは、ジュネーヴでの米国とウクライナの間の協議が大きな進展を示し、双方がそれを重要な前進であると見なしていることを歓迎し、加えて首脳たちは、欧州の利益及びNATOの利益に関連する問題が、欧州パートナー及びNATO同盟国の完全な関与の下で、個別に協議されるという決定を歓迎した。
その他彼らは、ロシア凍結*ソブリン資産(Sovereign Wealth Fund:略称はSWF)の全額を活用することを含む、ウクライナへの長期的な資金提供を確保するための迅速な決定が極めて重要だと強調し、公正かつ強固な平和は、ウクライナがいかなる将来の侵略をも抑止できるように、信頼できる安全の保証によって裏付けられなければならないと改めて主張した。参照記事 過去ブログ:2025年10月ウクライナ戦争に好転の兆し見えず 欧州連合は対露経済制裁強化で合意:7月トランプ氏、米国民向けウクライナ支援について弁明と英仏の多国籍軍構想:*約3,000億ドル(約47兆円)近くが凍結されていて、これらの凍結資産は現在、ウクライナ支援のために活用する方法が国際的な議論の焦点となっている。参照記事、、、以前に、ウクライナの復興には約100兆円が必要とも言われた。プーチンの浪費はそれ以上かもしれないが、ロシア国民は分かっていないようだ。
ロシア議会のウェブサイトに2025年9月29日公表された今年の予算修正案によると、石油・ガス業界からの税収は約8兆6500億ルーブル(約15兆5000億円)と、前年の水準を約22%下回る見込み。ロシアにとって石油・ガス業界からの税収は極めて重要で、今年の歳入全体の約4分の1を占めると見込まれていた。ウクライナ侵攻を続けるロシアは軍事支出の増加を継続する計画で、戦費を賄おうと付加価値税(VAT)の引き上げと借り入れ増加を予定している。参照記事
香港北部の高層集合住宅で2025年11月26日、火災が発生した。当局によると、13人が死亡し、一部住民が建物内に取り残されているという。火災は、大埔地区の少なくとも3棟の高層建物(31階建て)で発生。建物を覆っていた作業用の竹製の足場から出火し、燃え広がったとみられている。放水は途中階までしか届いていない。消防当局によると、13人が死亡。15人が負傷し、そのうち2人が重体だという。警察は、住民が閉じ込められているとの通報があったことを明らかにしている。地元当局は被害者ホットラインを設置し、一時避難所を開設した。現場の中継映像では、複数の建物の足場から濃い煙が立ち上る様子が確認された。近くの高速道路の一部も消火活動のために閉鎖された。参照記事 記録映像
、、、筆者が建築で竹製の足場を使っているのを初めて見たのは、もう50年ほど前のタイのバンコクでだった。中国でもまだ使っているのかと多少驚いた。日本では、1960年代には丸太を使った足場は姿を消したと記憶している。2025年3月の記事によれば、香港での公式統計によると、2018年以降、竹の足場が関係した労働災害に伴う死者は23人に上っている。

労働災害被害者の権利団体は、竹の足場での高所からの転落事故や、足場の崩壊、緩み、火災が後を絶たないとし、「金属製の足場は竹の2〜3倍の費用がかかるが、長期的に見れば、安全面でのメリットははるかに大きい」と指摘している。業界関係者によると、2025年1月時点で、香港の足場の80%近くは竹製とみられている。
、、、確かに、工事の規模や、狭い場所での搬入、組立には便利で、一機に禁止には出来ないにしても、高層建築には使用を禁止すべきだろう。筆者が施工管理で忙しい時期、もっとも気になっていた一つが足場で、鉄製であっても、いつも緩みはないか、強風が来ないか気になって、下から上まで走り回っていた頃を思い出す。取り付けが悪いと、鉄製の歩み板など吹き飛んでしまう。強風が予想されれば、防護ネットを外す事もある。

2025年11月27日:香港・大埔区の高層住宅群「宏福苑(ワン・フク・コート)」で26日午後2時51分(日本時間午後3時51分)に発生した大規模な火災で、現地27日朝までに少なくとも44人の死亡が確認され、負傷者44人と公表された。警察は279人が行方不明だとし、過失致死の疑いで男3人が逮捕された。現地メディアは、一部の住民が建物内に閉じ込められたと伝えている。現地当局は27日朝の時点で、鎮火の見通しは立っていないとしている。原因はまだ不明。高層住宅は改修工事中で、建物の外側に竹製の足場が組まれていた。それが炎の急速な拡大につながったとみられている。2021年の政府の調査によると、火災があった高層住宅群「宏福苑」は1983年の建設。全8棟の1984戸に約4600人が住んでいる。今回の火災では7棟が影響を受けている。日本では、消防法により11階以上の階にはスプリンクラーの設置が原則義務付けられている。参照記事 参照記事 映像:香港 高層マンション火災「竹の足場」被害拡大の原因? 徐々に金属製へシフトの中で:、、、スプリンクラーが無くても、各階に火災警報や消火栓は在ったと思うのだが、、異常に多い行方不明??と合わせ、難燃、または不燃のはずの緑色の防護ネットが燃え上がるなど不明な点が多い。
2025年11月28日:其の後の報道で、現地27日未明までで死者、消防士1人含む83人、負傷77人、行方不明279人以上となっている。防火基準を満たさない資材使用の疑いが在ると言う。参照記事
28日午前6時時点で確認された死者は94人、消防士1人とインドネシア人のハウスキーパー2人が含まれていた。政府報道官は、少なくとも76人が負傷し、その中には消防士11人も含まれると述べた。死者数はさらに増える可能性がある。行方不明者は27日未明時点で279人とされていたが、その後正確な人数は更新されていない。参照記事
2025年11月29日:香港政府は28日、死者が128人になったと発表した。負傷者は79人に上る。約200人と連絡が取れておらず、現場では行方不明者の捜索が続いている。犠牲者はさらに増える恐れがある。また、 消防当局が8棟全ての建物の火災報知器を点検したところ、正常に作動しないことが確認された。防火対策や避難態勢の不備が大惨事につながった可能性がある。
香港北部・新界地区の高層住宅群の大規模火災に関して中国国家金融監督管理総局は29日、銀行や保険会社に対し、遺族や被害者らを支援するための金融サービスを全面的に提供するよう指導したと発表した。参照記事 参照記事 映像 映像:Tower of Fire: How a renovation killed 128 people 日本語解説付き:
2025年12月1日:香港警察は30日、死者が少なくとも146人に上り、さらに増える可能性もあると発表した。行方不明者は約150人で、負傷者は79人だとした。参照記事
2025年12月3日:3日までに159人の死亡が確認され、依然として31人が行方不明になっている。発見された159人の遺体のうち140人の身元確認されている。うち49人が男性、91人が女性で、年齢は1歳から97歳までだった。参照記事
